五月人形 / 粟生穂洲 / 奉書馬8号 白毛
神聖性をともなう縁起物 "飾り馬"
端午の節句という大切な節目の日に彩りを添える数々の五月人形。なかでも馬は、
・生まれてすぐ立ち上がる → 成長と自立の象徴
・跳ね上がる → 飛躍と出世の象徴
・生活に不可欠な存在 → 開運成就の象徴
として敬われ、古来より「縁起物」として飾られる風習があります。
今にも駆け出しそうな迫力と気品あふれる本品は、愛知県岡崎市の粟生穗洲(あおうすいしゅう)氏の制作によるもの。作業工程の一つ一つを手作業でおこない、人形の芯となる胴体部分には"桐塑(とうそ)"を使用しています。
桐塑とは桐のおがくずに糊を混ぜて作る粘土のことですが、その粘土を型に詰め、抜き取り、乾燥させ、固めるといった工程を経て胴体にしていきます。ウレタン樹脂や発泡スチロールの胴体とは異なり劣化や衣装の着崩れもしにくく、最終的にお人形を供養(焼却)する際に有害物質が出ないようにとの配慮から、天然素材の桐塑を使用しています。
美しく滑らかな毛並みの馬肌は"奉書紙(ほうしょし)"を使用。手漉きの奉書紙を細かくして毛並みを表現する技術は圧巻の一言。奉書飾り馬を制作する工房は、現在穂洲ただ一軒のみとなりましたが、今なお古来より続く伝統技法を用いて一つ一つ丁寧に創り出されています。
華やかに装飾された馬具。鞍(くら)や鐙(あぶみ)は木製です。
馬の爪(蹄/ひづめ)は傷つきやすく現代では蹄鉄(ていてつ)を取りつけるのが一般的ですが、明治以前は"わらじ"を履かせていたのだとか。ともに飾られる五月人形(鎧兜)との時代背景にまで考慮し、丁寧に編んだわらじを装着しています。
(サイズ比イメージ) 左より 10号 8号(本品) 6号
日本古来の風情や趣をも湛える飾り馬。初節句を迎える男児のいるご家庭はもちろん、縁起物として多くの方々に飾っていただきたい伝統工芸品です。
商品詳細
作者・工房 | 粟生穗洲(あおうすいしゅう) |
生産地 | 愛知 |
サイズ | 幅 25 × 奥行 9 × 高さ 27 cm |
材質 | 胴芯:桐塑 肌:奉書紙 装飾品:絹糸 桐塑など |
注意事項 | ■手作りのためサイズや形状、色合いが各々多少異なります。 ■ご使用のモニターにより、実際の色と異なって見える場合がございます。 |
作者・工房について