五月人形 兜 / 鈴甲子雄山 / 縹裾濃威8号
甲冑師 鈴甲子雄山作
縹裾濃威の兜8号
コンパクトながらも重みが感じられ、流行り廃りのない確かな安定感が人気の鈴甲子雄山作 縹裾濃威(はなだすそごおどし)の兜8号。
兜本体のこだわり
▲ 唐櫃は兜の台座、収納箱として使用します。
兜正面の鍬形(くわがた)と飾り金具はすべて、真鍮製の純金メッキ仕上げ。鍬形はひとつずつ丁寧に手作業で研磨しています。
兜両脇の吹返(ふきかえし)とよばれる部分には本革を使用。装飾金具を最小限にとどめ、革の質感と染めて描かれた絵柄の美しさを強調しています。
頭を包み込む鉢(はち)の部分。成形品ではなく、複数の金属板をそれぞれ鋲でとめて成形する"矧(はぎ)合わせ鉢"とよばれる実物同様の制作技法を用いて仕上げています。
▲ 矧合わせ鉢のパーツ。溶かした金属や樹脂を型に流し込んで成形する鋳物とは異なり、無数の異なるパーツを組み合わせ、実物同様の手法で作られる矧合わせ鉢。鋳物より軽量だが耐久性があり、見た目の美しさも別格です。
兜背面。作業工程や材料費を省くために"威糸(おどしいと)"の幅を広げたり本数を減らしたりする兜が時折見受けられますが、こちらは美しくしなやかな正絹の威糸が一本一本丁寧に通されており、後ろ姿まで美しい兜に仕上がっています。
色目は「縹裾濃威(はなだすそごおどし)」とよばれる配色に。裾濃とは上部が淡く下部が濃いグラデーションが表現された威のパターンです。平安貴族が身にまとう装束や襲の色目をモチーフとした、雅やかな香り漂う色遣いを意識しています。
全体色の縹色を青空に、差し色となる裾糸の蓬色を新芽萌え出る大地に見立てることで、端午の節句の季節にぴったりの清々しい情景が表現されています。
ご家族の想いを裏切ることのないよう、末長く飾ってもらえるようにと知恵を絞り、素材を吟味し、細部に至るまで技を磨き作り上げられる職人の品。「神は細部に宿る」のクラフトマン精神を礎にした手仕事の温もりが感じられることでしょう。
主役を支え彩る名脇役
人形をより美しく際立たせるために存在する周辺のお道具類。なかでも屏風や飾台は、全体のイメージを左右するほど重要な役割を担っています。
「主役の存在感を損なわずして、より魅力的な空間を演出するためのものづくりを」
そんなテーマと向き合いながら、職人は日々絵柄の構図や配色、そして質感に至るまで試行錯誤を繰り返し、卓越した技術をもって美しい製品をつくり続けています。
漆黒の空間に浮かび上がる山水の絵柄が特徴。
染料を盛上げて描かれた岩肌が、立体的に表現されています。
兜両脇に飾る弓矢と太刀。天然羽の一本矢には「狙い(願い)が一発で仕留め(叶え)られますように」とのメッセージが込められています。弓の装飾は藤巻仕上げ。脇飾りでも手を抜きません。
また、太刀には「光り輝き邪気をはらう」と言い伝えられていることから、簡略化せずに鞘(さや)が抜け刀身が現れる仕様となっています。※模造刀で切れませんが取扱にはご注意ください
大人目線でも十分お楽しみいただけるのは、ジャパンクオリティの五月人形だからこそ。お子さまの成長を見守りながら、ぜひご家族揃って端午の節句をお楽しみ下さい。
商品詳細
作者・工房 | 鈴甲子雄山(すずきねゆうざん) |
生産地 | 千葉 |
サイズ | 台・屏風付き:間口54 × 奥行35 × 高さ44 cm 人形本体のみ:間口28 × 奥行25 × 高さ39 cm |
本体仕様 | 正絹糸威 矧ぎ合わせ鉢 本革吹返 鉢裏皮張り 純金鍍金鍬形 木製唐櫃 ※本体にプラスチックは使用しておりません |
屏風 | 木製黒枠 盛上山水 |
飾台 | 木製黒塗台 |
弓太刀 | 藤巻弓太刀(一本矢) ※太刀は鞘から抜けます。 |
お道具 | - |
付属品 | ■お手入れセット(毛バタキ・手袋・クロス) ■作者立札 |
注意事項 | ■手作りのためサイズや形状、色合いが各々多少異なります。 ■ご使用のモニターにより、実際の色と異なって見える場合がございます。 |
作者・工房について